データ・リポート

エプソン販売、ビジネスパーソンの職場における環境問題意識・実態調査、職場の約7割が紙の削減に対して具体的な取り組みには至っていない

2019.12.11 16:52 更新

 エプソン販売は、CSR関連、SDGs関連、オフィスの環境改善関連、経営企画、オフィス機器調達などの実務、意思決定者の会社員(従業員500人以上)、公務員を対象に、「ビジネスパーソンの職場における環境問題意識・実態調査」をインターネットで実施した。その結果、環境意識は高まっているが、職場の約7割が紙の削減に対して、具体的な取り組みには至っていないことが明らかとなった。

 調査では、職場における環境配慮への関心が高まっており、5割以上が「高まっている/やや高まっている」と回答。職場の環境配慮への取り組みの目的としては、「コスト削減(経費節減)をするため(68.4%)」が最も多かった。環境配慮への取り組みによる対外的な企業価値の向上を目的とすることよりも、コスト削減といった、企業の経営や自治体の運営に影響を与える取り組みだと認識されていることが推測される。

 職場の環境に配慮した取り組みがますます重要になってきており、空調の温度調節や照明調節による省電力化などの環境配慮の取り組みは約5割と進んでいるが、紙の削減の取り組みは、約3割にとどまっていた。

 職場での1年間のコピー用紙の購入枚数と購入費用それぞれについて、いずれも9割以上(購入枚数/91.4%、購入費用/92.3%)が「把握していない(わからない)」と回答。紙の削減に取り組めていない企業が多い理由として、日本における既存の商習慣・業務プロセスが、紙の削減に取り組みづらい要因となっていることが考えられる。

 また、紙の削減における取り組みとして、「コピーやプリントの印刷枚数制限による削減」について、「効率が下がることがよくある(14.5%)」、「効率が下がることがたまにある(39.2%)」と回答していた。

 今回の調査結果から、デロイト トーマツ コンサルティングの羽生田慶介執行役員/パートナーは、「日本の企業経営が変わりつつある『過渡期』としての姿を映し出している。日本のESG投資(財務情報だけでなく、環境・社会・ガバナンス要素も考慮した投資)の割合はこの数年で急拡大し、2016年の3.4%から2018年では18.3%まで伸長した(GSIA “2018 Global Sustainable Investment Review”から)。それでもまだ欧州の48.8%には大きく及ばない」と指摘する。

 「2019年に日本の企業と投資家が気づいたことは『環境配慮やSDGs貢献が、短期的な利益にも直結しなければならない』ということ。ESG投資のさらなる拡大に向けたステップは、企業の環境配慮や人権対応が収益性につながり、それが株価に反映され、さらなる投資を呼び込むという順となっている。欧州ではこの好循環が実現できている」と説明する。

 「企業はいま、当期利益に直結するESGアクションを模索している。その好例が、消費する資源の削減によるコストダウンといえる。典型はオフィスの“紙”削減となる。この取り組みを加速するための次の一手は、経営からのメッセージの変化だ。『コスト削減と業務効率化を両立せよ』では、オフィスの現場を板挟みにするだけかもしれない。『環境対応を最優先する』、『(商習慣を変えずとも)すぐに着手できることから取り組む』とする経営方針こそが、効率的なコスト削減につながり、なにより正しい社内外へのメッセージとなることだろう」とコメントしている。

 現在、日本は紙に依存した商習慣や業務プロセスが主流となっている。この背景には、紙には情報を記録して、伝えるだけではなく、視認性や一覧性が高くて理解しやすい、記憶に残りやすい、さらにはメールにくらべて公式、正式なイメージを持つなど、「紙」ならではの良さがあることが挙げられるという。こうした中、エプソンは、オフィスにおける環境配慮への取り組みとして、使用済みの紙から水をほとんど使わず、新たな紙を再生できる乾式オフィス製紙機「PaperLab」と、低消費電力を特長とし、環境性能に強みを持つ高速ラインインクジェット複合機/プリンターを組み合わせた「環境配慮型オフィスプロジェクト」に取り組んでいるとのこと。

 同プロジェクトではまず第1フェーズとして、エプソンの新宿オフィス内に「環境配慮型オフィスセンター」を設置し、オフィス内での紙の再生と、低消費電力で使用できるアップサイクルを今年7月1日から本格稼働している。この取り組みによって、エプソンの新宿オフィス用として購入するコピー用紙を今後1年で年間約30%(約130万枚)(保管文書、社外へ渡す書類は対象から除いた目標値となる。また、エプソンの新宿オフィス内の1日あたりのプリント枚数は約16枚/人、一般的なオフィスでのプリント枚数は約17枚/人(エプソン調べ)でほぼ同等の印刷枚数となる)削減することを目指しており、10月までに「PaperLab」で生産した紙の枚数は42万4168枚にのぼり、紙資源の循環および、コストダウンにつながっている。業務プロセスを変えることなく、業務の効率も落とさず同活動を進めているとのこと。なお今回の調査において、この「環境配慮型オフィス」に対して5割以上のビジネスパーソンが「非常に興味・関心がある/やや興味・関心がある」と回答した。

 また、同調査内で職場で発生する機密文書の処理金額を把握している人125名に、年間の処理金額を聞いたところ、年間平均で494.44万円もの費用がかかっていることが明らかになった。機密文書処理と紙の再生を同時に実現できる、乾式オフィス製紙機「PaperLab」は、こういったコスト的課題の解決策としても期待されている。

[調査概要]
実施主体:エプソン販売
調査案件名:ビジネスパーソンの職場における環境問題意識・実態調査
調査対象:会社員(従業員500人以上)、公務員
※CSR関連、SDGs関連、オフィスの環境改善関連、経営企画、オフィス機器調達などの実務、意思決定者
調査期間:10月31日~11月1日
調査方法:インターネット調査

エプソン販売=https://www.epson.jp/


このページの先頭へ