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富士経済ネットワークス、食材宅配やアウトレットモールなど流通業の国内市場調査、2021年市場予測では食材宅配が2兆5421億円・アウトレットモールが1兆2001億円に

2019.12.13 12:02 更新

 市場調査とオンラインデータサービスの富士経済ネットワークスは、主要な小売業39業種および卸売業11業種の市場を調査した。その結果を「2019年版 流通要覧」にまとめた。なお、市場は小売・卸売ベースの売上高で算出した。トピックスとして、2021年市場予測(2018年比)では、夫婦共働き世帯の増加や家事負担軽減や時短ニーズの広がりなどによって需要が増加する食材宅配が2兆5421億円(11.1%増)に、既存施設の増床が活発に行われていることや開業段階で施設の大型化が進んでおり、市場は拡大するアウトレットモールが1兆2001億円(25.9%増)に達するとみられる。

 食材宅配は、カタログやネットなどで注文した食材やミールキットを消費者の自宅などへ定期的に配達する業態を対象とする。食材宅配は、夫婦共働き世帯や高齢者世帯、買い物難民の増加、家事負担軽減や時短ニーズの広がりなどにより需要が増加しており、市場拡大が続いている。種類やサービスが多岐にわたり、多様な業種からの参入が相次いでいる。

 家電量販店の2017年はネット通販や各商品の高級機種モデルの好調、2018年は猛暑によるエアコンの特需によって市場は拡大してきた。2019年は消費増税前の駆け込み需要によって伸長が見込まれるものの、2020年、2021年はその反動から市場が縮小するとみられる。

 アウトレットモールはブランドの衣料品、バッグ、スポーツ用品を定価より安い価格で販売する店舗(アウトレットストア)が集まった商業施設である。 既存施設の増床が活発に行われていることや開業段階で施設の大型化が進んでおり、1施設あたりのテナント数が増加している。今後もアウトレットモールの開設や増床が計画されており、市場は拡大するとみられる。2019年には東京都町田市に「南町田グランベリーパーク」が開業し、2021年には静岡県島田市に「金谷アウトレットモール」の開業が予定されている。

 ドラッグストアは、医薬品に加えて食品や化粧品をはじめとした生活関連商品を取り揃えており、手頃な値段で様々な品物を購入できるなどの利便性が支持されている。また、高齢化の進展や健康意識の高まりによって、ドラッグストアの利用機会が拡大しているほか、インバウンド需要の増加などにより市場は拡大している。

 2007年から東京マラソンが開催されたのを機に各地で市民マラソンの開催が相次ぐなど、ランニングの人気が定着しているほか、フィットネスなど日常的に行えるスポーツに関連した用品の需要が増加している。また、スポーツウェア風ファッションの流行などもあり、衣料品や靴などが伸びている。そのほか、キャンプやハイキングの人気が高まっていることからアウトドア用品の販売が好調であることも市場拡大に寄与している。

 コンビニエンスストアはスーパーマーケットなどの他の小売店と同様、生活基盤として機能している。商品販売のほかにATM機の設置や宅配サービス、公共料金の支払いなど利便性の高さが支持されている。近年は人手不足が深刻化しており、24時間営業の見直しや外国人労働者を積極的に採用している。市場の伸びは鈍化しており、出店数の抑制や店舗の整理が行われている。

富士経済ネットワークス=https://www.fk-networks.co.jp/


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