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富士経済、育児用食品・スープ類・菓子など加工食品57品目の市場調査、2024年市場予測では育児用液体ミルクが調乳不要で常温のまま飲用できる点などが支持され54億円に伸長

2019.11.27 14:04 更新

 富士経済は、価値観の多様化や時短・簡便化など消費者の潜在的な目的意識に対応するため、進化を続ける加工食品27カテゴリー415品目の市場について現状を調査・分析し、将来を予想する。今回の調査では、菓子31品目、スナック菓子9品目、スープ類13品目、育児用食品4品目、合計4カテゴリー57品目の市場を捉え、その結果を「2020年 食品マーケティング便覧No.1」にまとめた。その結果、2024年市場予測(2018年比)では、育児用液体ミルクが2019年に市場が立ち上がり、調乳不要で常温のまま飲用できる点などが支持され、伸長し54億円に達する見通しだ。個食化や簡便性ニーズが高まったことで需要が増加したフリーズドライスープは224億円(12.0%増)を見込む。

 育児用液体ミルクは、母乳の代替として育児用に使用される液状のミルクを対象とする。育児用液体ミルクは2018年の法改正により国内での製造・販売が可能となり、2019年に全国で発売されたことで市場が立ち上がった。粉ミルクの主要チャネルであるベビー用品専門店やドラッグストアのみならず、駅売店やCVS、レジャー施設など新たなチャネルの開拓が進んでいる。共働き世帯の増加に伴い母親以外が育児参加する機会が増えているため、調乳不要で常温のまま飲用できる点や、外出時でも容易に利用できる点などが支持されている。また、災害時の備蓄用途で需要が高まるとみられる。今後参入企業の増加が予想され、市場拡大が期待される。

 個食化や簡便性が求められているためフリーズドライスープは需要が高まっている。また、食材の栄養素を逃さないフリーズドライ製造技術を用いているため、健康志向も追い風となり今後も市場は拡大するとみられる。ファミリータイプが主流であるが、近年は単身世帯層を中心にパーソナルタイプが伸長しており、メニューのバラエティ化も進んでいる。

 グミキャンディはインバウンド需要の高まりや、硬めの食感や弾力を備えた商品の需要増加により、伸長してきた。2018年は前年に比べて伸び率が鈍化したものの、明治「果汁グミ」など定番の商品や、硬めの食感の商品の好調により伸長した。2019年も引き続き市場は拡大が見込まれる。 口中清涼菓子は大粒タイプの商品の好調により伸長している。また、2018年は夏場の猛暑の影響から塩分補給タブレットの需要が増加したことで2017年比7.3%増の530億円となった。2019年も引き続き大粒タイプの商品の好調により、市場は拡大が見込まれる。

 野菜・その他スナックは、健康志向を追い風に野菜チップスのバリエーションが増加し、市場は拡大したが、2014年以降はほかのスナック菓子と比較して価格が高いことなどが要因となり、需要が減少している。2019年は値上げが相次いだポテトチップスの需要が一部シフトしているため市場拡大が見込まれる。

 菓子では、菓子パイは値頃感や満足感が再評価されているほか、ロングセラー商品の季節限定商品や周年キャンペーン施策により大幅に伸長している。チョコレートはハイカカオブームが沈静化してきたことで、各社の注力度がチョコレート菓子へシフトしている。キャンディ類は硬めの食感がトレンドとなっているグミキャンディや、大粒タイプの商品の需要が増加している口中清涼菓子が伸びているほか、ソフトキャンディがフレーバーやサイズ、プレミアム感を訴求した消費者を飽きさせない商品展開により、好調に推移している。

 スナック菓子では、2018年にポテトチップスが大幅に拡大し、2019年も引き続き伸長が見込まれるものの、参入企業が相次いで値上げしたため伸び率は鈍化している。野菜・その他スナックは近年、縮小が続いていたが、ポテトチップスからの需要シフトにより2019年は拡大が見込まれる。

 スープ類では、インスタントスープや即席みそ汁において個食化、簡便化ニーズが高まっており、カップ入りやフリーズドライ商品の需要が増加している。

 育児用食品では、ベビーフードが女性の社会進出を背景に需要が高まっている。また、2019年に「授乳・離乳の支援ガイド」が改定され、鉄分やビタミンD摂取の重要性が記載されたことにより、それらを含む商品が好調で市場は拡大している。育児用液体ミルクは2019年に市場が立ち上がり、今後伸長していくとみられる。

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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