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矢野経済研究所、国内の来店型保険ショップ市場調査、2018年度は前年度比5.9%増の2112億円の見込

2019.10.29 10:16 更新

 矢野経済研究所は、国内の来店型保険ショップ市場を調査し、市場の動向、市場規模(新契約年換算保険料)、新規契約件数、将来展望を明らかにした。その結果、手数料体系の見直しでの販売体制整備とガバナンス強化で安定経営を目指すも、業界再編続き店舗数は減少傾向へとなっており、2018年度は前年度比5.9%増の2112億円の見込であることがわかった。

 2016年5月の改正保険業法施行以来、乗合保険代理店である来店型保険ショップ業界は、とりわけ大きな転換点を迎えた。その前年には、専業の大手来店型保険ショップ経営企業の多くで、業法改正を見据えた財務基盤の強化を目的として、生命保険会社との協業が始まった。その後も地方の有力来店型保険ショップ経営企業で、地元の有力地方銀行や有力証券会社との業務・資本提携が進んだ。

 2017年度は、標準利率の引下げを背景とした一部保険商品の販売停止や保険料の値上げなどの逆風にさらされる一面もあり、営業収益が減少する企業もあった。一方で、顧客ニーズの新たな発掘によって資産形成タイプ、生前給付タイプの保険商品販売拡大、さらには法人向け生命保険の拡販によって巻き返しが図れた面があり、2017年度の来店型保険ショップの市場規模(新契約年換算保険料ベース)を前年度比106.0%の1994億円となった。また、2017年度の来店型保険ショップの新規契約件数は196万件と推計した。

 2018年度も、予定死亡率の引下げ等に伴う死亡保障を含む保険商品の値下げの影響を受けるものの、資産形成タイプ、生前給付タイプの保険商品販売の拡大継続などから、依然、市場の潜在余地は高く推移した。しかし、来店顧客数の減少による店舗数の減少が影響したことで伸び率は微減し、2018年度の来店型保険ショップの市場規模は前年度比105.9%の2112億円の見込みである。また、2018年度の来店型保険ショップの新規契約件数は208万件を見込む。

 来店型保険ショップを経営する企業が展開する、来店型保険ショップの店舗数を前回調査のと今回調査の両方で店舗数が判明した185社で集計すると、2018年4月時点の2644店から2019年6月現在では2497店と147店の減少という結果であった。

 一昨年、昨年と業法改正対応による影響から出店スピードにブレーキがかかる中で、店舗数減少は近隣店との競合過多や来店者数の減少が影響しており、特に店舗数の少ない地場の経営企業に加え、中堅・大手の来店型保険ショップ経営企業の一部でも店舗の統廃合が広がっている。業界内では、従来の郊外型や駅前型、インストア型の店舗では、新規出店の場所に手詰まり感があり、新たな出店施策を試みており、異業種小売店舗などと協業するケースも現れている。

 2019年度は、販売手数料体系の見直しが進む中、依然として新規契約数の拡大が続いている来店型保険ショップ経営企業もあるが、一部の企業では新契約状況に鈍化傾向が見える。

 また、引き続き店舗数が減少していること、訪問型サービスによる契約が盛り返していること、前年度並みの法人向け生命保険の販売実績が見込めないことなどから、2019年度の来店型保険ショップの市場規模(新契約年換算保険料ベース)を前年度比93.4%の1973億円と予測する。2019年度は減少予測となるが、ここ数年の動きを見ると市場は2000億円前後の規模で安定的に推移している。また、2019年度の来店型保険ショップの新規契約件数は前年度比99.5%の207万件と若干の減少を予測する。

矢野経済研究所=http://www.yano.co.jp/


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