データ・リポート

TPCマーケティングリサーチ、乳酸菌関連商品市場について調査、"腸活"ブームなどを背景に健康食品・嗜好品・食品の市場規模が急拡大

2019.09.05 18:50 更新

 TPC マーケティングリサーチは、乳酸菌関連商品市場について調査を実施した。その結果、カテゴリー別では、ヨーグルトと乳酸菌飲料で乳酸菌関連商品市場の約9割を占めた。また、“腸活”ブームなどを背景に、乳酸菌関連商品の食シーンが広がったことで、健康食品・嗜好品・食品の市場規模が急拡大している。

 2009年度から2019年度(見込)までの乳酸菌関連商品の市場規模推移は、2009年度から2018年度までの10年間で同市場は約1.5倍に拡大した。同市場の動向としては、2009年度から2014年度までの6年間で整腸以外の機能性の多様化が進行し、2015年度以降は応用製品のレパートリーが増えたことによって、市場が拡大している。

 まず、2009年度から2014年度については、消費者の健康意識が高まり、様々な機能性を訴求した商品が上市されるようになった。特に、「明治プロビオヨーグルトR-1」(明治)や「キリンiMUSEレモンと乳酸菌」(キリンホールディングス)など免疫力向上作用を訴求した商品が多数発売され、体調管理に関心のある消費者ニーズを取り込んだ。

 こうした市場動向を受けて、2015年度以降は乳酸菌やビフィズス菌を法人向けに展開するサプライヤーが供給事業を活発化させ、乳酸菌やビフィズス菌を自社で所有していないメーカーから、嗜好品や食品が上市されるようになった。具体的な商品としては、「乳酸菌ショコラ」(ロッテ)や「1杯にシールド乳酸菌100億個みそ汁」(永谷園)などがあり、普段から食べる菓子や食事から乳酸菌・ビフィズス菌を摂取できる点が好評を博している。

 2018年度の乳酸菌関連商品のカテゴリー別シェアは、シェアトップはヨーグルトの62.7%(売上規模5273億円)、2位は乳酸菌飲料の26.8%(同2258億円)となり、これらの2カテゴリーで乳酸菌関連商品市場全体の約9割を占めた。以下、健康食品が4.3%(同363億円)、嗜好品が3.4%(同285億円)、食品が1.9%(同160億円)と続いている。

 また、乳酸菌配合商品の2014年度比カテゴリー別伸長率を見ると、健康食品と嗜好品、食品の市場規模は2018年度までの5年間で2倍以上に拡大している。同3カテゴリーは他のカテゴリーと比較して、毎年新商品の投入が活発に行われているため、売上規模が大幅に拡大している。

 ヨーグルトの市場動向としては、プライベートブランド商品の増加で商品単価が下がった影響などによって、2017年度以降微減で推移している。また、乳酸菌飲料は整腸作用以外の機能を謳った商品が売上規模の拡大に貢献している。具体的には、免疫力向上作用を持つ「キリンiMUSEレモンと乳酸菌」(キリンホールディングス)や、「守る働く乳酸菌」(アサヒグループホールディングス)、抗肥満作用を持つ「カラダカルピス」(アサヒグループホールディングス)などが挙げられる。

健康食品の2018年度の市場規模は「内脂サポート」の売上拡大が大きく影響し、前年度比23.9%増となった。同商品は、ダイエットを試みる中年男性の様子をコミカルに描いたテレビCMが共感を呼び、売上につながったことで、同カテゴリーの売上規模を押し上げた。

 嗜好品と食品は、当該カテゴリーの火付け役となる商品が上市されたことによって、他の商品が追随し、市場が拡大した。具体的には、嗜好品の「乳酸菌ショコラ」(ロッテ)と食品の「1杯にシールド乳酸菌100億個みそ汁」(永谷園)がこれに該当する。このうち、「乳酸菌ショコラ」はチョコレートでありながら、乳酸菌を摂取することができるため、食べても罪悪感が少ない点が好評を博している。一方、みそ汁の「1杯にシールド乳酸菌100億個みそ汁」は、普段の食事から乳酸菌を取ることができる点が市場に受け入れられ、食品カテゴリー市場の確立に貢献した。

[調査期間]5月~8月

TPCマーケティングリサーチ=https://tpc-cop.co.jp/


このページの先頭へ