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矢野経済研究所、国内の主要飲用容器市場を分析、 2018年は国内出荷量ベースで前年比100.5%の755億6400万本に

2019.06.05 16:48 更新

 矢野経済研究所は、国内の容器市場の動向を調査し、製品セグメント別の動向、参入企業動向を明らかにした。その結果、人口減による市場飽和のなかでも新型容器によりユーザーの付加価値向上を目指す取り組みが進むことがわかった。

 同調査における主要飲料容器市場とは、主な飲料用容器をさし、PETボトル、アルミ缶、スチール缶、紙カートン(紙カップを除く)、ガラスびん(一部食品用を含む)、チルドカップを対象とする。なお、市場規模は国内出荷量ベースで算出している。

 2017年の主要飲料容器市場規模は国内出荷量ベースで、前年比99.6%の752億2000万本と推計する。このうち、PETボトルは前年比103.2%と好調であった。この背景にはPETボトル入りコーヒー飲料がヒットしたことで、大手飲料メーカー(ブランドオーナー)から新商品投入が相次いだことがあるものとみる。一方で、紙カートンは前年比100.6%で横ばいであったが、アルミ缶(同98.1%)、飲料用スチール缶(同94.0%)は低迷した。

 これまで紙カートン市場はシンプルな市場構図であった。ボリュームゾーンである牛乳に対し日本製紙、日本テトラパック、北越パッケージ、石塚硝子の4社がゲーブルトップ(gable top)型紙カートンでひしめき合う一方で、ブリック型紙容器では日本テトラパックと日本製紙が競合している。また、凸版印刷と大日本印刷(DNP)はアルコール用バリアカートン市場においてしのぎを削っている。

 こうしたなか、市場が表層上で大きく動いたのは、2016年に日本製紙、大日本印刷、北越パッケージが各々海外有力企業と提携したことにあるが、これは大手飲料メーカーをはじめとするユーザー企業の付加価値向上を目指す動きの一環である。

 一方で各社の戦略は明確に異なり、日本製紙はまずはチルド流通向けでのポジショニング強化を目指しているが、大日本印刷と北越パッケージは常温流通用のアセプティック(無菌充填)容器を活かし、新たな事業創出を進めている。

 2018年の主要飲料容器市場規模は国内出荷量ベースで、前年比100.5%の755億6400万本を見込む。前年に引き続きPETボトルが前年比105.1%で好調、紙カートンは同101.1%の微増であるとみる。紙カートンについては、主要各社が海外有力企業と提携したことで、新型容器の拡販が本格化してきており、口栓付きを含めた新型容器の普及拡大が期待されている。また、アルミ缶は前年比99.5%の微減である一方、飲料用スチール缶は同92.5%の縮小で推移するとみる。

[調査要綱]
調査期間:2018年11月~12月
調査対象:プラスチック軽量容器メーカー、飲料容器メーカー等
調査方法:同社専門研究員による直接面接、ならびに文献調査併用

矢野経済研究所=http://www.yano.co.jp/


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