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富士経済、国内化粧品市場調査、2018年市場見込ではヘアカラーが1422億円・メンズフェイスケアが231億円に達すると予測

2018.06.13 10:12 更新

 富士経済は、2020年の東京五輪に向けて今後も訪日外国人観光客の増加が予想され、それに伴いインバウンド需要が期待される化粧品国内市場について、今年1月から6分野44品目を3回に分けて調査を行っている。その第2回目の調査結果を「化粧品マーケティング要覧2018 No.2」にまとめた。トピックスとして、ヘアカラーは、業務用では黒髪用の欧米人風の高彩度な髪色が再現できるカラーが好調であることから、2018年市場が1422億円(2017年比1.6%増)と見込む。メンズフェイスケアは、日焼け、シミなどUVケアを訴求した整肌料が伸長し、2018年市場が231億円(2017年比4.5%増)と見込む。

 今回の調査ではヘアケア・ヘアメイク7品目とメンズコスメティックス6品目を対象とした。なお、No.3ではメイクアップとボディケアの市場を調査する。また、3回の調査終了後にそれぞれの調査結果を総括して分析する。

 ヘアケア・ヘアメイクでは、2017年は業務用のヘアカラーが欧米人風の高彩度な髪色が演出できる黒髪用ヘアカラーのヒットなどにより大幅に伸長し、その前後で使用する処理剤やメニュートリートメントの需要が増加した。一方、家庭用はヘアカラー需要が業務用にシフトしたことで縮小したことに加え、若年層においてナチュラルなヘアスタイルがトレンドとなったことによりパーマネントウェーブ剤やヘアスタイリング剤の需要が低迷したことからマイナスとなった。全体では業務用の好調により市場は前年比0.6%増となった。

 2018年も引き続き業務用が好調なほか、家庭用においてノンシリコンシャンプーとインバストリートメントを基本ステップとしたパーソナルケア色の強いヘアケアブランドの投入が相次いでいることや、ヘアカラーの色褪せを防ぐ商品や天然由来のメラニン色素による白髪カバーを訴求した商品など新たなコンセプトの商品が投入されており、市場は拡大が見込まれる。

 ヘアカラーでは、近年は少子高齢化によって黒髪用の需要が縮小し、シニア人口の増加と美意識の高まりによる白髪染めニーズが拡大していることから白髪用ヘアカラーと髪に負担の少ない白髪用ヘアカラートリートメントが市場をけん引している。2017年は業務用において「イルミナカラー」(HFCプレステージジャパン)をはじめとする黒髪用の欧米人風の高彩度な髪色が再現できるヘアカラーが、前年に引き続き若年層を取り込んだ。また、ヘアサロンのカラー施術の低価格化により、ユーザーの利用機会が増加したため、低迷する家庭用のマイナスを業務用がカバーする形で市場は拡大した。2018年は花王プレミアム化粧品から「リライズ」が発売され、100%天然由来の“黒色メラニンのもと”で染色するという新たな価値提案を行っており注目を集めている。

 ヘアトリートメントでは、近年はトイレタリーメーカーがノンシリコンシャンプーとインバストリートメントを基本ステップとしたパーソナルケア色の強い新ブランドや新ラインの投入を強化していることや、ヘアアイロンやコテを使用した髪の保護やダメージ修復効果を訴求したアウトバストリートメントの需要が増加している。2017年も引き続きインバストリートメントにおいて新ブランドや新ラインの投入が相次いだほか、業務用においてヘアカラー施術の増加を背景に前後処理剤やカラーの継続使用によるダメージの蓄積をケアするメニュートリートメントの需要が増加し、市場は拡大した。今後はナチュラルな髪流れとまとまり感のあるヘアスタイルがトレンドとなっていることや、若年層におけるヘアアイロンやコテを用いたスタイリングの定着によりヘアスタイリング剤の代わりにアウトバストリートメントを使用する機会が増加していることから軽いスタイリング機能や熱ダメージ、紫外線からの髪の保護を訴求したアウトバストリートメントが伸びるとみられる。

 メンズコスメティックスでは、2017年はメンズスカルプケアが通販ルートを中心に伸長し、メンズスタイリング剤においてもヘアスタイルのトレンドの変化を受け市場が伸長した。また、男性全般のケア意識の高まりを背景に前年に引き続きメンズシャンプー・リンスやメンズフェイスケア、メンズボディケアが伸長したことで市場は拡大した。2018年は夏季商材や体臭ケア訴求のアイテムが好調である。また、男性のスキンケア習慣の浸透が進んでおり、日焼け・シミ対策などUVケアの需要が増加していることから市場は前年に引き続き拡大が見込まれる。

 メンズフェイスケアでは、近年、各社のプロモーションによって正しい洗顔やスキンケアについて男性の認知が拡大しており、洗顔料の使用率が向上しているほか、化粧水やオールインワンジェルなどの整肌料の需要が増加している。2017年は夏季の天候不順によって顔拭きシートや洗顔料などの一部で需要が低迷したものの若年層を中心にスキンケア意識が高まっていることで整肌料が好調となったほか、ミドル層においてもスキンケア習慣の浸透によって肌悩みに応じて商品のバリエーションが強化されたことから市場は拡大した。2018年は日焼け、シミなどUVケアを訴求した整肌料が伸びるとみられ、市場は引き続き拡大が見込まれる。

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp


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