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矢野経済研究所、2017年スポーツ用品国内市場を調査、市場規模は前年比102.3%の1兆4685億円の見込

2018.06.21 20:40 更新

 矢野経済研究所は、国内のスポーツ用品市場を調査し、製品セグメント別の市場動向、将来展望を明らかにした。その結果、2017年スポーツ用品国内市場規模は前年比102.3%の1兆4685億円の見込であることがわかった。2018年ではスポーツ競技人口は減少もスポーツシューズ、スポーツアパレルのライフスタイル需要拡大で増加すると予測する。

 同調査におけるスポーツ用品市場とは、ゴルフ、スキー・スノーボード、釣り、アスレチックウエア、アウトドア、スポーツシューズ、テニス、スイム、野球・ソフトボール、サイクルスポーツ、バドミントン、武道、卓球、フィットネス、サッカー・フットサル、バスケットボール、バレーボール、ラグビーの主要18分野の関連用品を対象とし、メーカー出荷金額(国内出荷額)ベースで市場規模を算出した。

 なお、アスレチックウエアは「トレーニングウエア」や「ライフスタイルウエア(カジュアルウエア)」、「陸上競技・ランニングウエア」を、またスポーツシューズは「ランニングシューズ」や「ウォーキングシューズ」、「多目的シューズ(カジュアルスニーカーを含む)」、「キッズシューズ」、「スポーツサンダル」を対象とした。

 2017年のスポーツ用品国内市場規模(国内出荷額ベース)は前年比102.3%の1兆4685億1000万円を見込む。少子化によってスポーツ競技人口は減少しているものの、スポーツシューズやスポーツアパレルを日常生活のなかで着用するといった消費者需要が拡大し、国内市場はプラス成長の見込みである。

 また、インバウンド(訪日外国人客)需要やランニングブームによってスポーツ用品市場全体は活況であるほか、分野別構成比で第2位を占めるゴルフ用品市場もゴルフクラブの復調によってプラス成長へ転じる見通しであり、これらも国内市場規模の拡大に大きく貢献している。

 スポーツ庁は、2018年3月より国民の健康増進を図る官民連携プロジェクト「FUN+WALK PROJECT(ファン プラス ウォーク プロジェクト)」をスタートさせた。スポーツ庁によると、このプロジェクトは「歩く」習慣の定着などスポーツ人口の拡大を通じた健康増進を目的としており、普段の生活から気軽に取り入れることのできる「歩く」に着目し、「楽しい」を組み合わせることで、歩行習慣が自然と身につくようにと提案されたものである。高齢化社会の進展により、現在の国民医療費はさらなる増加が見込まれることから、同プロジェクトは国民医療費の抑制や、健康寿命の延伸への貢献も期待されている。

 また、運動不足に陥りがちな20~40代のスポーツ参加人口拡大への期待もある。これを契機に、国民の健康増進につなげ、スポーツ参加人口の拡大を早期に実現するとしている。今年3月5日からは、スニーカー通勤など、歩きやすい服装を推奨する第1弾キャンペーンを展開している。今後も様々なキャンペーンが実施される予定であることから、スポーツ用品国内市場にとっては追い風となるものと考える。

 2018年のスポーツ用品国内市場規模(国内出荷額ベース)は、前年比103.0%の1兆5122億4000万円を予測する。スポーツシューズやスポーツアパレルを日常生活で着用するファッションスタイル(アスレジャー)が定着しており、今後も一般消費者需要を取り込むことでスポーツ用品市場の拡大は続くものとみる。

 少子化によって各スポーツ競技人口の減少は今後も続く見通しであるが、近年は健康意識の高いシニア層が増加しており、フィットネス事業所では高齢者向けプログラムを充実させるなどの対応をとっている。これにより、シニア層が気軽にエクササイズへ取り組める環境が整いつつあることから、時間や貯蓄に余裕のある高齢者のフィットネス参加意欲は高まる傾向にある。今後、シニア層の新たな需要開拓もスポーツ用品市場の拡大に寄与するものと考える。また、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、スポーツに関心を寄せる一般消費者層が増加することが予想され、スポーツ用品国内市場は今後も安定して推移すると予測する。

[調査要綱]
調査期間:1月~3月
調査対象:スポーツ関連企業(メーカー、卸売業、輸入商社、小売業等)
調査方法:同社専門研究員による直接面談、ならびに郵送アンケート調査を併用

矢野経済研究所=http://www.yano.co.jp


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