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富士経済、国内化粧品市場調査第1弾スキンケア9品目・フレグランス5品目市場調査、2018年市場ではスポットケアが509億円・美容液が2392億円に

2018.05.07 15:10 更新

 富士経済は、2020年の東京五輪に向けて今後も訪日外国人観光客の増加が予想され、それに伴いインバウンド需要が期待される化粧品国内市場について、今年1月から6分野44品目を3回に分けて調査を行う。その第1回目の調査結果を「化粧品マーケティング要覧2018 No.1」にまとめた。トピックスとして、2018年市場見込では、有効成分を配合した“シワ改善”訴求商品が好調、今後も需要の掘り起こしが進むスポットケアが509億円(2017年比8.1%増)に達する見通しだ。ブースター美容液の伸長や円安の影響からインバウンド需要が増加し、伸長する美容液は、2392億円(2017年比:5.1%増)と見込まれる。

 今回の調査ではスキンケア9品目とフレグランス5品目を対象とした。なお、No.2ではヘアケア・ヘアメイクとメンズコスメティックスを、No.3でメイクアップとボディケアの市場を調査する。また3回の調査終了後にそれぞれの調査結果を総括して分析する。

 スキンケアでは、2014年から消費税免税対象に化粧品が加わったことで訪日観光客によるインバウンド需要を取り込み、市場は拡大を続けている。2016年は円高の影響やインバウンド需要の大半を占める中国の新税制度の影響から需要が落ち込み、市場の伸びが鈍化した。2017年は前年落ち着きをみせたインバウンド需要の取り込みに再び成功したことによりハイプレステージブランドが好調だった。加えて、医薬部外品の新規有効成分を配合した新商品が発売され、“シワ改善”の肌の悩みに対してアンチエイジングを中心とした高機能訴求品の需要が増加したことでスキンケア市場は過去最高の市場規模となった。そして今後も市場は拡大が予想される。

 モイスチャーでは、クリームやジェル、オイル剤型で皮膚へ油分や水分を与える化粧品を対象とする。2017年は主力のクリームが引き続きインバウンド需要によってハイプレステージブランドを中心に好調だったほか、セルフルートでオールインワンの商品投入およびリニューアルが進み伸長した。ジェルはパック用途を訴求した商品が好調だったため、前年の縮小から転じてプラスとなった。2018年は高価格帯ブランドを中心にクリームやオイルが好調で、ジェルではパック機能を訴求した商品の投入が前年に引き続き活発なため市場は拡大するとみられる。

 スポットケアでは、目や口や首といった部分で使用する保湿化粧品を対象とする。2017年はポーラが医薬部外品の新規有効成分である「ニールワン」、資生堂が有効成分「純粋レチノール」を配合した“シワ改善”の効果・効能訴求商品を投入した。明確な機能訴求と大規模なプロモーション展開により新規需要を生み出し、市場は前年比40.6%増となった。2018年も資生堂が「ベネフィーク」など既存のブランドで“シワ改善”を訴求するスポットケアを投入するなど需要の掘り起こしに努めており、引き続き“シワ改善”訴求商品の好調により市場が拡大するとみられる。

 美容液では、2017年は抗老化美容液では“シワ改善”を訴求したスポットケアに需要が分散するなど苦戦するメーカーもみられた。しかし、オールインワンの様な時短ケアに対する需要が増加している一方で、しっかりとステップを踏んだスキンケアを行いたい消費者の意識も高まっており、洗顔後に使用することでこの後の使用アイテムの浸透率を高めることを訴求したブースターが伸長した。ブースターを基本ステップに取り入れるブランドの増加からブースターが前年比21.4%増の301億円となり、円安の影響からインバウンド需要が増加したことにより、美容液市場は拡大した。今後も市場は堅調に拡大するとみられる。

 フレグランスでは、近年、若年層のコミュニケーションのツールであるSNSを活用した販促や消費者間での情報交換が積極的に行われる中、ファッションフレグランスが“インスタ映え”するとして新規需要を取り込んでいる。また百貨店ではメイクアップを中心に新規来店顧客が増加したことでフレグランスも合わせて需要獲得が進んでおり、2017年はパルファンを除く4品目が伸長し、市場は拡大した。2018年はファッションフレグランスブランドでアイテムの拡充が進むとみられ、引き続き拡大が見込まれる。

 ライトフレグランスでは、2016年にスティック型の「ヴァシリーサ パフュームスティック」(フィッツコーポレーション)が発売されると手頃な価格帯と使い勝手の良さから急速に需要を取り込んだ。2017年はほかのセルフブランドからもスティック型の練り香水が発売されるなどフレグランスユーザーの掘り起こしが進んだ。また、高価格帯の外資系ブランドが自然ながらも複雑な香りが楽しめるということでフレグランスにこだわりのある層を中心に人気を集めため、市場は大幅な拡大となった。2018年はリップカラーで同様の剤型がみられたクレヨンタイプやクッションタイプ、携帯性を訴求したアイテムなどが投入され、バリエーションが広がっており引き続き市場は拡大が見込まれる。

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp


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