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富士経済、H・Bフーズ市場の総括分析調査、2016年の国内市場は2兆2329億円見込で2017年も引き続き市場は拡大

2017.06.30 19:06 更新

 富士経済は、2016年8月から4回に分けて、健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトを持った食品(以下、H・Bフーズ)の国内市場を調査してきた。その第4回目の結果を報告書「H・Bフーズマーケティング便覧 2017 総括編」にまとめた。トピックスとしては、2016年見込(2015年比)のH・Bフーズ国内市場は2兆2329億円。2017年も引き続き市場は拡大すると予測する。乳酸菌類では、ヨーグルトに加えてチョコなど菓子が市場を活性化し3563億円(8.7%増)を見込む。ダブル・トリプルヘルスクレームでは、Wトクホをはじめ、機能性表示食品でも商品が登場し、404億円(44.3%増)を見込む。

 この報告書ではH・Bフーズ市場を総括分析するとともに、訴求効能別に分析してきたH・Bフーズ市場を成分別やコンセプト別に横断的な分析を試みた。また注目の成分・コンセプトとして食品・ドリンク系サプリメント的シリーズ商品やダブル・トリプルヘルスクレームなどの市場を新たに調査した。そのほか主要・注目企業の動向、H・Bフーズのチャネル別販売動向も明らかにした。

 H・Bフーズ国内市場では、2016年は2015年に引き続き明治の「明治プロビオヨーグルトR-1」などのプロバイオティクス配合商品や、サントリー食品インターナショナルの「伊右衛門 特茶」など特定保健用食品(トクホ)飲料など大型ブランドの伸長が続いた。また2015年にヒットしたファンケルヘルスサイエンス(現・ファンケル)の「えんきん」や江崎グリコの「Bifixヨーグルト」が続伸したほか、カゴメの「カゴメ トマトジュース」や茶系飲料、ヨーグルト、チョコレートなど大型の機能性表示食品ブランドの実績が加わった。2017年も引き続き市場は拡大が予測される。

 食品・ドリンク系サプリメント的シリーズ商品では、2015年が120億円に達し、2016年が157億円を見込む。2017年は165億円と予測する。飲用タイプのサプリメント以外で、栄養補給と共においしさを訴求し、かつ機能別に複数の商品をラインアップしているブランドを対象とする。健康食品やシリーズサプリメントを展開するメーカーがサプリメントブランドの派生商品として噛んで食べるタブレットや錠菓などおいしさを訴求した商品をシリーズ展開したものが主体となっていたが、近年は食品・飲料メーカーの積極的な参入がみられる。

 2015年、味覚糖グループから水なしで手軽に美味しく摂取できるグミ形状のサプリメントとして「UHA グミサプリ」が発売され、2016年には養命酒製造から「グミ×サプリ」が発売された。キリンビバレッジの「トロピカーナ エッセンシャルズ」の好調に加え、またJ-オイルミルズから「毎日栄養オイル」が発売されるなど、食品での展開が増加している。

 乳酸菌類では、2015年が3279億円に達し、2016年が3563億円を見込む。2017年は3803億円と予測する。乳酸菌類配合の商品を対象とする。主にヨーグルトが市場をけん引し、拡大してきた。近年は腸内フローラに対する意識の高まりから整腸作用やインフルエンザ、風邪対策として免疫賦活作用を期待した需要が増加している。2015年は機能性表示食品制度がスタートしたことで内臓脂肪低減などを表示し生活習慣病予防需要に対応した商品、さらに乳酸菌配合チョコレートなど菓子商品も登場し、市場は大幅に拡大した。2016年は前年に発売されたロッテの「スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ」のヒットに加え、乳酸菌配合タブレットが発売されるなど、菓子が好調となっている。2017年はヨーグルトや菓子の続伸のほか、機能性表示食品でも新商品の発売が予定されていることから、市場の拡大が予測される。

 ダブル・トリプルヘルスクレームでは、2015年が280億円に達し、2016年が404億円を見込む。2017年は469億円と予測する。2つ以上のヘルスクレームを表示しているトクホ、機能性表示食品を対象とし、2つを表示している場合はダブルヘルスクレーム、3つを表示している場合はトリプルヘルスクレームとする。

 ダブルヘルスクレーム商品は、2011年に伊藤園の「2つの働きカテキン緑茶」「2つの働きカテキン烏龍茶」などトクホ商品の登場により徐々に認知され始め、2014年にアサヒ飲料が「アサヒ 食事と一緒に十六茶W」「三ツ矢サイダーW」を、コカ・コーラシステムが「からだすこやか茶W」を発売したことで、市場は大幅に拡大した。2015年に機能性表示食品制度がスタートすると、さらに商品数が増加し、ダブルヘルスクレームだけでなく、キリンビバレッジの「食事の生茶」などトクホ商品にはなかったトリプルヘルスクレーム商品が登場した。2016年も多くの企業からダブル・トリプルヘルスクレーム商品が発売され、市場は400億円を突破、2017年は前年と比べて伸長は鈍化するものの、前年比16.1%増の469億円が予測される。

 脳機能改善では、2015年が414億円に達し、2016年が441億円を見込む。2017年は456億円と予測する。高齢化社会の進行に伴い、認知症予防としてオメガ3脂肪酸など脳内の血流改善が期待される成分に注目が高まっている。2015年、脳機能改善市場はサントリーウエルネスが「DHA&EPA+セサミンEX」などで積極的な販促活動を展開し、実績を伸長させたことで大幅に拡大した。2016年もサントリーウエルネスの続伸に加え、アサヒグループ食品の「シュワーベギンコ イチョウ葉エキス」や大塚グループの「ネイチャーメイド イチョウ葉」など機能性表示食品の商品が多数発売されている。

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp


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