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富士経済、27カテゴリー412品目の2016年加工食品市場調査、2016年市場の見込は前年比1.2%増の22兆3006億円に

2017.06.02 19:56 更新

 富士経済は、2016年8月から6回に分けて行ってきた27カテゴリー412品目の加工食品市場の調査結果を総括・分析した。その結果を報告書「2017年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」にまとめた。トピックスでは、2016年の市場は2015年比1.2%増の22兆3006億円の見込であることがわかった。「健康性」「時短・簡便」「個食対応」「メニューバリエーション」といった訴求ポイントが消費者ニーズを刺激してるとみられる。

 2011年は、東日本大震災が発生したことで市場規模は前年割れとなったが、以降は消費者の内食需要の拡大などを背景にプラスで推移した。2014年は消費税率が8%に引き上げられたことによる消費低迷によって横ばいとなったが、2015年は前年比1.2%増となった。

 2016年の加工食品総市場は、前年比1.2%増の22兆3006億円となる見込みである。簡便性や個食需要に対応した冷凍米飯類(バラタイプ)や、健康効果がTV番組で取り上げられた雑穀が伸長した。また、バリエーションの広がりがみられた国産ミネラルウォーター類や、「健康性」をキーワードに日本茶(リキッド)、麦茶(リキッド)、ブレンドティ(リキッド)などの無糖茶、そして甘酒(ストレート)も好調である。また、全体としては「時短・簡便」「個食対応」「メニューバリエーション」といった訴求ポイントが消費者ニーズを刺激している。2017年以降は、米国やEUの経済状況など今後の動向が不明瞭な中、消費マインドの冷え込みが懸念される。

 2017年食品マーケティング便覧No.1~6についてのプレスリリース内では紹介しなかった「健康性」「こだわり」「安心・安全」「夏季需要」などをキーワードとした2016年の注目市場として、国産クラフトビールでは、2016年が2015年比120.0%の42億円を見込む。原料や製法に“こだわり”を求める気運が高まるなか、大手ビールメーカーが相次いで参入したことにより市場は拡大している。2016年も大手メーカーが実績を伸ばして市場の拡大をけん引した。一口タイプゼリーでは、2016年が2015年比119.6%の159億円を見込む。子どもから高齢者まで幅広いユーザー層の需要を獲得し、市場成長を続けている。2016年は、オリヒロが“安心・安全”を訴求した個包装パウチを提案し他社との差別化につなげ、市場をけん引した。メインユーザーである子どもとその親をターゲットとした需要開拓が続いている。

 ココアでは2016年が2015年比114.2%の213億円を見込む。TV番組で生姜ココアの“健康性”が取り上げられたことをきっかけに伸びた。売場では、ミルクココアに加え、ピュアココアやハイカカオ商品も需要を獲得した。麦茶(リキッド)では2016年が2015年比112.4%の988億円を見込む。最も需要がある夏場には、熱中症予防対策としても飲用されており、安定した需要を維持している。伊藤園「健康ミネラルむぎ茶」やサントリー食品インターナショナル「グリーンダカラ やさしい麦茶」といった上位ブランド商品が好調で市場をけん引した。トマト飲料では2016年が2015年比115.4%の274億円を見込む。2016年2月にカゴメが「カゴメトマトジュース」の4アイテムを機能性表示食品へとリニューアルし、話題を集めた。これによって市場全体にも注目が集まったことで需要は増加し、市場も拡大した。簡易型粉末調味料・市販用では2016年が2015年比115.5%の10億円と見込む。2014年に味の素「トスサラ」、キユーピー「彩りプラス+」が発売されたことで、市場が形成された。“いつ
もと違うサラダ”、“簡単に手の込んだサラダ”に仕上げることのできる新奇性が支持されており市場は拡大した。

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp


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