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TBMとBioworks、植物由来の糸で編んだ洗える抗菌マスク「Bio Face」を開発

2020.04.28 10:24 更新

 石灰石を主原料とし、水や木材パルプをほぼ使用せず紙の代替や、石油由来原料の使用量を抑えてプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売するTBM、高機能なバイオプラスチックの改質剤を開発するBioworks(以下、バイオワークス)は、新型コロナウイルス感染症拡大による世界規模の衛生マスク不足の問題解決に貢献すべく、洗える抗菌マスク「Bio Face」(1袋1枚入)を開発した。

 従来のマスクの多くは、石油由来プラスチックでつくられている、使い捨てのプラスチック製品となっている。「Bio Face」は、ニット編み機で世界的なトップメーカーである島精機製作所と連携して、植物由来のポリ乳酸の糸で製造されており、洗って繰り返し使用することも可能となっている。またポリ乳酸の環境性能、生体適合性に加えて、人の肌と同じ弱酸性で、抗菌性、付け心地の良さなど実用的な機能性も兼ね備えたマスクだという。4月27日から、国内外から「Bio Face」の先行受注を開始する。

 今後、TBMとバイオワークスは、世界中のマスク不足、需要の増加に対して、マスクのリユースを促進し、再生可能資源である植物由来の原料を用いることで環境性能を追求していきながら、海外での生産を拡大していく考え。

df 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で需要が高まっているマスクの多くは、石油由来プラスチック(ポリプロピレンなど)でつくられている、使い捨てのプラスチック製品とのこと。日本国内で家庭用マスクに使用される石油由来プラスチックの量は年間で約1万トンにのぼるとも考えられる(2018年の日本国内家庭用マスク生産量42億8400万枚、うち9割以上が不織布製(一般社団法人日本衛生材料工業連合会 ホームページ(4月20日参照))との統計に基づきTBM推計)。このプラスチック量は、国内のボールペン用や漁網用とほぼ同量の使用量(三菱総合研究所(2011年)経済産業省委託調査 最終製品出荷断面における品目別プラスチック使用量推計)、またEUで年間に消費されるストロー用の使用量の約半分に相当する。一方、マスクの消費が拡大するにつれて、浜辺に漂着した使用済みのマスクが確認されるなど、適切なマスクの処分が求められている。新型コロナウイルスの感染は今も世界で拡大が進んでおり、世界保健機関(WHO)の事務局長は、新型コロナウイルス感染拡大危機に対処するために、毎月8900万枚の医療用マスクを始め、手袋、ゴーグルが国際的に必要であると推定し、これらの製造を世界的に40%増加することを求めている。

 このような世界情勢を受けて、TBMとバイオワークスは、衛生的に繰り返し利用ができ、海洋プラスチック汚染問題に貢献できる環境性能を備えた抗菌マスクの開発に着手し、植物由来且つ生分解性を備えるポリ乳酸を使用した「Bio Face」を開発した。「Bio Face」の製造において、ニット編み機で世界的なトップメーカーである島精機製作所と連携し開発したポリ乳酸の糸を使って、同社製のホールガーメント横編機などで立体的に編み上げる。

 「Bio Face」は、人肌と同じ弱酸性で、抗菌作用(同マスクの抗菌性は一般財団法人ニッセンケン品質評価センターの試験で確認済み)も持つポリ乳酸の糸で製造している。ポリ乳酸の糸は、手術の際に抜糸せず人間の身体に分解吸収される縫合糸としても使用されており、安全性と生体適合性を有する糸となっている。

 洗って繰り返し利用することが可能なマスクとのこと。洗濯耐久性は、30回(本マスクの洗濯耐久性はBioworksによる試験結果に基づく(4月27日時点、さらに回数を重ねて試験中))が目安だとか。繰り返し使用することでマスクの廃棄削減に繋がる。

 口周りに空間をもたせた形状の3D立体ニットマスクで、付け心地が良く、顔へフィットし、ストラップも同時に編み込む一体構造なので耳元へのストレスが軽減される。また、咳やくしゃみの飛沫防止、各種アレルゲンの曝露低減も可能とのこと。

 フィルターの挿入口(ポケット加工)が編み込まれているため、自身で市販のウイルスカットフィルターや綿ガーゼなどを装着して、マスクの機能を高めることが可能とのこと(6月に「Bio Face」用の抗ウイルスカットフィルターも販売予定)。

 ポリ乳酸は食品衛生法「厚生省告示370号」規格基準に適合し、ポリ衛協(ポリオレフィン等衛生協議会)のポジティブリストにも掲載されているので、食品包装などにも使われている。また、米国食品医薬品局(FDA)Food Contact Notification(FCN)No.178でも安全性が認められているという。ポリ乳酸の基本単位である乳酸は、私たちの体内にも存在する極めて安全性の高い物質だとか。また、分解中間産物である乳酸オリゴマーの安全性も確認されている。

 ポリ乳酸は、トウモロコシ等のデンプンから作られ、燃焼時に二酸化炭素の排出を抑えられるほか、一定の環境下(58℃の好気的コンポスト環境下)で生分解するバイオプラスチックとなっている。通常の環境下では、ほとんど分解は起こらず、長期間使用することが可能となっている。

 TBMとバイオワークスは、地球の環境を守り、感染リスクから世界中の人々を守ることを目指して、「Bio Face」の生産を国内だけではなく、海外でも展開(6月想定)する。同時に、「Bio Face」向けの抗ウイルスカットフィルターについても、6月からの販売を予定している。TBMとバイオワークスは、同製品の企画・販売を実施しているパートナー企業・団体様を広く募集する考え。これらのパートナーとの協業を通じて、新型コロナウイルスの感染者が拡大している国の政府機関、企業、マスクが行き届いていない途上国など、全世界に向けて「Bio Face」の展開を進めていくとしている。

[小売価格]1500円(税別)

TBM=https://tb-m.com
Bioworks=http://bioworks.co.jp


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